室内環境改善コンサルタントの山口由紀子です
昔に比べたら、日本人のハンディキャップのある人に対しての考え方も、ずいぶんグローバル化・ユニバーサル化して来たと思います。
でも、日本人にとって【車イス】という姿はまだまだネガティブなイメージが強く、ハンディキャップのある人は社会的にみて、弱者であり守られるべき存在で、可能な限り社会が保護・支援をしていくべきだという考え方が、根強いのではないかと思います。
又、ハンディキャップのある人も、そこに甘えて「保護・支援してもらうのが当たり前」と思っている人が多いのも事実です
私は、その考えはハンディキャップのある人にとっても、そうでない人にとってもマイナスな考え方だと危惧しています。
「健常者」「障がい者」と呼び名を区別していること自体がマイナス思考の証拠に思えます。
あえて「健常者」という言葉を使うとするならば、人はいつまでも「健常者」でいられるのでしょうか?
人は、誰しも老いて行きます。
老眼になったり、耳が遠くなったり、足、腰が弱くなり、杖をついたり、車イス生活になったりする人が増えていきます。
寝たきりになって、おむつをつけ、24時間介護を必要とするようになったり、認知症になったりする人もいます。
大きくくくったら高齢者は、加齢による「ハンディキャップのある人」になるのではないでしょうか?
日本は超高齢化社会です
誤解を恐れずに言えば「ハンディキャップのある人=障がい者」だらけになるのです。
もはや「健常者」だとか「障がい者」だとか区別してる時ではないのではないでしょうか?
残っている身体機能を活かして社会資源として、還元できることがたくさんあるのではないか?とわたしは考えます。
重度の近視の人も「メガネ」や「コンタクト」を用いることで不自由なく暮らすことが出来ます。
今ではファッションの一つとして目が悪くなくても「メガネ」をかける人がいますよね。
「車イス」もメガネのようにファッションの一つとして受け入れてもらうことも重要ではないでしょうか?
わたしが、「車イス」に乗って仕事をする姿をプロモーションすることで「車イス」の方々だけでなく、全ての人に自由に生きることの楽しさを伝えていけたらと思います。
【わたしが考える自由に生きることの楽しさ】とは
わたしは、左手しか動きませんので普通の車イスでは【自走】ができませんから、電動車イス「WHILL(ウィル)」がわたしの相棒です。
「WHILL(ウィル)」がわたしの元に来たのは、2017年です。
次世代型といわれているだけに性能・スタイルは群を抜いています
「WHILL(ウィル)」に乗って行動していると、小さなお子さんから、若い方、高齢の方までもれなく「カッコイイですねぇ!」といわれるので、モチベーションが上がります
お一人様が嫌いなわたしは、「WHILL(ウィル)」のおかげで外に出かけるのが楽しくなりました。
又「WHILL(ウィル)」が相棒になってからは、飛行機に乗って東京にもたびたび出かけるようになりました。
飛行機だけではなく、九州新幹線に乗って鹿児島にも一人で遊びに行きました。
新しい世界が開け、東京でお掃除講座を開催したりと、どんどん生きるのが楽しくなっています。
このように、車イスをフルに使って行動範囲を広げることで、社会資源としての活動がどんどんできるようになりました。
ハンディのある方々だけでなく全ての人にとって「自由に生きることの楽しさを伝えていきたい」と強く思うわたしはこれからも、益々ファッショナブルに、覚悟を持って社会資源として楽しく生きていこう!と思っています。
Photo by 藤谷勝志 氏